自炊料理専門家・山口祐加さんと、料理入門中のミニマリスト・佐々木典士さんが対談形式で送る、自炊や家庭料理に悩む全ての人への処方箋です。

この本はこんな人におすすめ
・これから料理を始めるけど何から始めたらいいかわからない人
・普段の自炊が楽しくない人
・レシピがないと料理ができないと悩む人
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自炊の壁 料理の「めんどい」を乗り越える100の方法 [ 佐々木 典士 ] 価格:1760円 |
『自炊の壁 料理の「めんどい」を乗り越える100の方法』は全部で5章に別れており、合わせて100のヒントが紹介されています。
少しでも悩んでいる人であれば、何かしらピンとくるものがあるはずです。
1章 コスパの壁 ーコスパ思考を越えてゆけ
実は、料理は誰でも「すでにしてしまっているもの」。
自炊にかかる手間を考えると、外食や中食のほうがコスパが良いと考えてしまう中、そもそも料理とはなんだったのか、人間にとって料理とは何か、コスパにこだわらない料理の魅力に迫ります。

個人的に1章は、特に参考になる部分が多かったです。
料理のハードルが高い人が多い?
p43 1章コスパの壁より
山口『私は、ゆで卵に塩をかけるのも、きゅうりに味噌をつけるのも立派な料理だと思っています。
料理に抵抗やハードルを感じている人は、塩をかけたり、毎日なにげなくしている行為を料理だとみなしていないことが多いんです。
「料理」というと急に壁がドンとできてしまって、極めないといけないもののように思われていて。』
この一文は私にとって衝撃でした。
「それでいいんだ!」と積み上げた苦しさが一気に無くなった瞬間でもあります。
思い返せば、名もない料理をよく作っていて、そこそこ美味しくいただいていたのです。あれ、思ったより自炊してるな、と自分を認めるきっかけになりました。

料理とはレシピに沿って作る作業だと
思い込んでいたから苦しかったのです。
料理とは本来誰でも楽しい行為のはず
p311章コスパの壁より
佐々木『山口さんは、料理は一気に完成形まで持っていかなくても、途切れ途切れでもいいと言っていましたね。
「キャベツを、使いやすい適当な形にちぎっておくだけ」でもいいと。
それを聞いてから自分も家にいるときは、仕事の気分転換で台所に立ったりします。
ちょっとした運動みたいな。』
この部分を読んで、短時間の作業であれば気分転換になると気づいて以来、実践しています。
この他にも、料理とは五感を使った創造的な行為であり、何かを切ったり火を使ったりすることは本来誰でも楽しいはず、とお二人は話しています。
2章 レシピの壁 ーレシピを見ずに料理をする&レシピを味方につける

「レシピを見ないと料理が出来ない」
こう悩んでいる方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。
2章では、レシピに頼らない料理のやり方から、上手なレシピとの付き合い方まで幅広く役に立つアイデアが示されています。
料理上手=「料理の法則」のようなものを理解している状態
p87 2章 レシピの壁より
山口『基本的に、あらゆる料理は「食材×調理法×調味料」という方程式で表すことができるんですよね。』
簡単な例として、鶏もも肉を紹介されています。
疲れている時のチキンステーキ:
フライパンに鶏もも肉と野菜を入れて少し酒をふって、弱火で10分蒸す
シンプルに作るチキンステーキ:
フライパンで油を引いて焼いて、塩をかける
ご飯がすすむチキンステーキ:
醤油とみりんで照り焼きにする
これだけでも、3種類の料理になりますよね。
これくらいなら、レシピを覚えなくてもなんとなく当たりをつけられそうです。
味付けの3種の神器
p90 2章 レシピの壁
佐々木 『山口さんは著書『ちょっとのコツでけっこう幸せになる自炊生活』(エクスナレッジ)の中で、「塩+油」「しょうゆ+みりん」「酢+塩+油」という基本的な調味料を紹介されていますよね。』
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「塩+油」
「しょうゆ+みりん」
「酢+塩+油」
上記が食材×調理法×調味料のうち、「調味料」の部分の3種の神器である、と紹介されています。
確かに普段食べているものや、美味しい料理を考えてみると、当てはまるものが多くあります。
焼き野菜から始めよう!
また、最初からハンバーグなどの料理をしなくても、焼き野菜とお肉を焼くだけでも立派な自炊になることにも触れてあります。
焼き野菜は、重量の1%の塩をふる、というルールが個人的に目から鱗でした。
実際試してみたら、美味しいと思うのは確かにその割合なんですよね。
このほかにも、本当に様々な法則が紹介されているので
ぜひ読んでいただきたいです。

初心者の頃に知っていれば、
こんなに悩まずに良かったのに
と思うことばかりです。
3章 味の壁 ー味はそれなりでもいいじゃない!

家庭料理は日常のもの
だから、イマイチな日もあって当然
現代における家庭料理を考える
家庭で料理をする意味を考える章です。
かなり興味深いトピックスが具沢山の味噌汁のように混在しています。
・世界基準で見た日本人の料理レベル
・料理失敗必要論
・SNSとの付き合い方
・ハレとケの境界線がなくなっていること
・味の客観性
など
料理をする醍醐味も詰まった章なので、料理の楽しさに触れたい人にはぜひ読んで欲しいです。
4章 献立の壁 ーレパートリーはそんなに必要?

家庭料理の理想が高すぎるのかも?
現代にフィットしなくなった一汁三菜
この章では、一汁三菜は現代の生活にフィットしていないことに触れつつ、現代の家庭料理のあり方を考えておられます。
4章も様々なヒントがちりばめられているので、毎日の献立に悩む人の助けになると思います。
料理のエスケーププラン
私はこの章の、料理のエスケーププランを用意する、という言葉が強く印象に残っています。
p250 4章 献立の壁より
山口『ポルトガルの家庭にお邪魔したときに「エスケーププラン」という考え方を教えてもらったんです。料理が面倒なときは、イワシ缶を開けてパンに挟んだものを食べて終わりにするそうで、とってもいい考え方だなと思いました。(・・・中略・・・)
めちゃくちゃ疲れたときなんかは、もう献立という概念を捨てたほうがいいとも思います。』
料理は毎日のこと。
できたらいいなという理想も描きつつ、疲れた時は最低限で済ませるエスケーププランを用意しておくと続けていけそうですよね。
5章 キッチンの壁 ー料理したくなる環境作り

料理が面倒=キッチンが使いにくいかも?
現実の環境から、どうすれば料理が面倒でなくなるか考える章です。
ミニマルな調理道具のリストや、実際のキッチンの大きさから料理の組み立てを考えること、
キッチン内の動線や洗い物の道具リストなど、工夫できることはたくさんあるな、と教えてくれる章でもあります。
「めんどうくさい自分」に向き合うための洗い物の時間、など面白いヒントもあります。
まとめ
少しでも悩みがある方は驚きのヒントが多く、気持ちが楽になるはずです。
苦手意識がある方はトラウマがなくなること間違いなし、初心者の方はこれからの自炊ライフがぐっと楽しく、気楽なものになると思います。
私自身も大いに参考になった一冊なので、気になる方はぜひ読んでみてください。
自炊の壁 料理の「めんどい」を乗り越える100の方法 [ 佐々木 典士 ] 価格:1760円 |
