書評ー自炊の壁 料理の「めんどい」を乗り越える100の方法

「食べる」を考える

自炊料理専門家・山口祐加さんと、料理入門中のミニマリスト・佐々木典士さんが対談形式で送る、自炊や家庭料理に悩む全ての人への処方箋です。

ハレのトリ<br>
ハレのトリ

この本はこんな人におすすめ

・これから料理を始めるけど何から始めたらいいかわからない人

・普段の自炊が楽しくない人

・レシピがないと料理ができないと悩む人

『自炊の壁 料理の「めんどい」を乗り越える100の方法』は全部で5章に別れており、合わせて100のヒントが紹介されています。

少しでも悩んでいる人であれば、何かしらピンとくるものがあるはずです。

それぞれの章は以下のとおりです。

1章 コスパの壁

コスパ思考を越えてゆけ

2章 レシピの壁

レシピを見ずに料理をする&レシピを味方につける

3章 味の壁

味はそれなりでもいいじゃない!

4章 献立の壁

レパートリーはそんなに必要?

5章 キッチンの壁

料理したくなる環境作り

以下は、私が特に参考になったところもいくつかご紹介します。

p43 1章コスパの壁より 
山口『私は、ゆで卵に塩をかけるのも、きゅうりに味噌をつけるのも立派な料理だと思っています。

料理に抵抗やハードルを感じている人は、塩をかけたり、毎日なにげなくしている行為を料理だとみなしていないことが多いんです。

「料理」というと急に壁がドンとできてしまって、極めないといけないもののように思われていて。』

この一文は私にとって衝撃でした。

「それでいいんだ!」と積み上げた苦しさが一気に無くなった瞬間でもあります。

思い返せば、名もない料理をよく作っていて、そこそこ美味しくいただいていたのです。あれ、思ったより自炊してるな、と自分を認めるきっかけになりました

料理とはレシピに沿って作る作業だと思い込んでいたから苦しかったのです。

p311章コスパの壁より
佐々木『山口さんは、料理は一気に完成形まで持っていかなくても、途切れ途切れでもいいと言っていましたね。

「キャベツを、使いやすい適当な形にちぎっておくだけ」でもいいと。

それを聞いてから自分も家にいるときは、仕事の気分転換で台所に立ったりします。

ちょっとした運動みたいな。』

この他にも、料理とは五感を使った創造的な行為であり、何かを切ったり火を使ったりすることは本来誰でも楽しいはず、とお二人は話しています。

私自身も大いに参考になりました。

それ以外にも、

  • 自炊は野菜を焼く、肉を焼くというシンプルなところから始める
  • エスケーププランを用意する

なども参考になりました。

まとめ

少しでも悩みがある方は驚きのヒントが多く、気持ちが楽になるはずです。

気になる方はぜひ読んでみてください。